こんにちは。キャンプ系WEBライターの川窪(@chiecamp)です。
今回は、価格を抑えて、安全性最高クラスバッテリーのポータブル電源を手に入れる方法をご紹介します。
タイトルの通り、「自作」です!LiTime(旧Amperetime)のリン酸鉄リチウムイオンバッテリーを使えば、安く、安心安全・高品質な電源を確保できます。キャンプに、車中泊に、停電への備えにいかがでしょうか?
こんな人はチェックしてね!
・ポータブル電源を買うなら、安全性を重視したい!でも安全性の高いバッテリーを搭載したポータブル電源は高額で手が届かない……。
・DIYはわりと好き。
・「リン酸鉄リチウムイオンバッテリー」が気になる!
・アンペアタイムの製品ってどうよ?
安全性とコスパに優れた「リン酸鉄リチウムイオンバッテリー(LFP)」
近年の自然災害の多発、電気料金値上げなどから、ポータブル電源の需要が高まっています。
持っている人がかなり増えている印象ですが、ポータブル電源の火災のニュースを見て、「やっぱりやめておこう……」と思った人もいるはず。
しかし最近は、高温に強く、燃えるリスクの低い「リン酸鉄リチウムイオンバッテリー(LFP=LiFePO4)」が登場しています。
リン酸鉄リチウムイオンバッテリーの特徴は、
- 熱に強く、爆発の心配がない。安心安全(ただし、低温に弱いデメリットあり)
- 長寿命
- 軽量
- 毒性が低く、環境にやさしい
これまでの鉛バッテリーや他のリチウムイオンバッテリーから安全性が格段に向上し、安全性は最高クラス!
さらに、長く使えるようになった、優秀かつコスパ◎なバッテリーなのです!
しかし、リン酸鉄リチウムイオンバッテリーを搭載した大容量ポータブル電源は高額です。
今回ご紹介する自作スタイルなら、7万円ほど節約できます!
見た目にこだわらず、多少の手間は惜しまない人には良い方法だと思いますよ♪
PES認証取得済みで安心!LiTime(Amperetime)・リン酸鉄リチウムイオンバッテリー
そこでご紹介するのが、今回提供していただいたAmperetime(アンペアタイム)さんのバッテリーです。
私はキャンプ系のWEBライターという仕事柄、ポータブル電源に触れる機会はありました。しかし、バッテリーは初めて。
この製品を手にする前に、電気についておさらいしました!(電流・電圧・抵抗など、中学の復習から。笑)
電気を扱うのって、なんだか怖いですよね!わが家には小さな子供たちもいますし。
でも、リサーチの結果、アンペアタイムのバッテリーなら大丈夫!と確信しましたのでご紹介させていただきます。
おすすめポイント 1:寿命10年!驚異の4000サイクル
アンペアタイムのバッテリーは、サイクル数4000回以上、耐用年数は10年。
今回使う1280Whクラスのバッテリーを1日で使いきるのは、冬キャンプでヒーターを使うなどしない限り難しいです。
わが家のように、たまにキャンプで使ったり、停電時の備えに使いたい程度の人は、4000サイクルなんて使いきれません。
使用頻度の多い人でも、安心してガシガシ使えます!
おすすめポイント2:BMS(バッテリーマネジメントシステム)付き
バッテリーやポータブル電源の火災事故の一因は、規定値以上の電気が充電・放電されること。
アンペアタイムのバッテリーには、BMSというバッテリーの制御システムが搭載されています。
万が一、規定値以上の電圧・電流を感知すると保護してくれるので安心です!
おすすめポイント3:PES認証取得済み・長期保証と徹底したサポート
アンペアタイムは香港の企業です。
海外製の製品は、「すぐ壊れそう」とか「保証してくれなかったらどうしよう」と不安もありますよね。
アンペアタイムは、日本の「電気用品安全法」の適合検査をクリアし、PES認証を取得しているので品質は問題なし。
PES認証のほか、CE・FCC・ULテスト・ROHS・IP65の証明書を取得済み。
さらに、長期保証や購入後のサポートが付いているので、初期不良や故障があっても安心です。
- 容量30AH以下のバッテリー:3年間保証
- 容量30AH以上のバッテリー:5年間保証
- 充電器:2年間保証
問い合わせから24時間以内に返事をもらえるのも、嬉しいポイント。
使い方がわからないときや、上手く作動しないときなど、早く返事が欲しいですからね。
ポータブル電源を自作するとどれだけ安くなる?
実際にDIYする工程をご覧いただく前に、ポータブル電源を自作するとどれだけ安くなるか、以下の表にまとめました。
リン酸鉄リチウムイオンバッテリーのポータブル電源は、アンカー、エコフローなどから販売されていますが、まだまだ少数派。その中から、アンペアタイム12V 100Ahバッテリーと容量が同じくらいの『Anker 757 Portable Power Station』と比較します。
Anker 757 Portable Power Station | 【自作】 Ampere Time バッテリー 12V 100Ah | |
容量 サイクル数 重量 | 1229Wh 3000回 19.9㎏ | 1280Wh 4000回 11㎏(バッテリーのみ) |
費用 | 169,900円 | 104,698円 |
費用内訳(公式サイト・割り引きなし価格/2022年11月) | ポータブル電源本体:169,900円 | バッテリー:55,199円 充電器:19,999円 インバーター:29,500円 |
自作との差額 | +65,202円 | – |
差額は65,202円。
今回、ポータブル電源を自作するにあたり3万円近くのインバーターを選びましたが、安いものを選べば、さらに1万円ほど節約できます。
見た目や使い勝手はポータブル電源に劣りますが、7万円も節約できるってスゴイです!
これからご紹介する「ポータブル電源の自作」は、全員にはおすすめできないけれど、
- 節約志向な人
- DIYが苦にならない人
なら、選択肢のひとつになるのではないでしょうか?
ポータブル電源のDIY方法を紹介
それでは、いよいよポータブル電源を作っていきます。作ると言っても、線を繋ぐだけですが……!
今後、ケースを用意するか自作するかしたいと考えています。とりあえず、今回はむき出しのままお伝えします。
【材料】準備したもの
リン酸鉄リチウムイオンバッテリー(12V 100Ah)
Ampere Time 12V 100Ah LiFePO4 リン酸鉄リチウムイオンバッテリー 内蔵100A BMS(定価:55,199円)
アンペアタイムのバッテリーの中で、2番目に小さいタイプです。
サイズは、33×17.3×21.5㎝。重さは11㎏。
容量は、以下の通り。
- ノートパソコン(60Wh)・・・21回
- 冷蔵庫(60Wh)・・・14.2時間
- コーヒーメーカー(200Wh)・・・6.4時間
- ミキサー(500Wh)・・・2.56時間
- 電子レンジ(1000Wh)・・・1.28時間
- 電気オーブン(1150Wh)・・・66分
キャンプでスマホやパソコンの充電をするだけならオーバースペック。でも、冬キャンプでセラミックファンヒーターとホットカーペットを使うには、丁度良さそうです。
バッテリー充電器
Ampere Time 14.6V20A リン酸鉄リチウムイオンバッテリー充電器(定価:16,999円)
充電器もアンペアタイムのものを使用します。
インバーター(IKEMI 純正弦波DC12V AC100W 2000W)
私が選んだのは、IKEMIの2000W正弦波インバーター。Amazonで29,500円でした。
「PES認証」と口コミ重視(サクラチェッカーも合格!)で、IKEMIを選びました。リモコン付きです。
低圧ゴム手袋
感電防止に低圧ゴム手袋も購入しました。
夫も使えるように大きめです。大きすぎて私には使いにくかったですが、初めて電気を扱うのでこのようなアイテムは必要かと思います。
【下準備】バッテリーを充電する
まずは、バッテリーの充電から始めます。
バッテリーにボルトを設置して、充電器のワニグチクリップで挟みます。そして、自宅のコンセントから充電します。
ライトが赤から緑色になると、充電完了の合図です。
夜に充電を開始して、朝起きたら充電が完了していました。2時間で80%以上充電されるそうです。
ちなみに、商品が届いた時の充電量は30~50パーセントほど。輸送上の規定により、満充電にしていないとのこと。
【接続】インバーターとバッテリーを繋ぐ
いよいよ、接続の工程です。
まずは、インバーターに付属の赤と黒の線を繋ぎます。赤が+極、黒が−極。キャップで留めるだけなので簡単です。
続いて、バッテリーと接続します。
+、−を間違えないように注意します。
−極を繋ごうとしたときに、火花が散って、「キャッ!」っと手を放してしまうほどビビりました。でも、慣れれば大丈夫。
完成形がこちらです!
付属の絶縁キャップをボルトにかぶせました。
【電源オン】LEDライトが点灯した!
とりあえず完成したので、実際に電気が使えるかチェックしてみます。まずは、インバーターのスイッチをオン!
インバーターの表示を見ると、
- (上)入力電圧 13.2V
- (下)出力電圧 103V
バッテリーの充電MAX状態で電圧が13.5Vになるそうなので、若干落ちているのか、誤差なのか。でも、しっかりと充電できているようで安心。
早速、デスク用のLEDライトを繋いで、スイッチオン!
おーーー!無事使えました。
簡単にポータブル電源ができちゃいました!
後日、消費電力の大きなホットプレートも使ってみました。
バッテリーの最大継続負荷は1280W。ホットプレートの定格消費電力は1200Wなので、最大火力にするとギリギリかも……。
そこで、中火と強火の間に設定。加熱中はインバーターのファンが回り出して頑張っている感じがしました。ある程度プレートが温まると、ファンが止まります。
家電によっては、起動時に定格出力を超える電力を消費する(瞬間最大出力)ものがあるので心配でしたが、問題なく使えました。食事が終わってもバッテリー残量は30パーセントくらい残っているようでした。
さすが、大容量バッテリー!
停電時の備えにも、やはり1000Wh以上あると安心です。
スマホやパソコンの充電は数えきれないほどできますし、寒ければこたつや電気毛布もOK!
アンペアタイムのバッテリーで安く電源を作ってみては?
電気初心者の私にも、ポータブル電源が作れました。「大容量のリン酸鉄リチウムイオンのポータブル電源なんて、夢の夢!」なんて思っていた人は、自作を検討してみてはいかがでしょうか?
今後、フィールドにも持ち出して使ってみたいと思っているので、その様子はまた改めてお届けします!